野球考察～バントなどなど～

　敗戦後の監督のコメントに、「併殺がちょっと多すぎる。小技も決めないと点が取れない」とありました。　このコメントを見て思ったのは、「今年の阪神は、打ち勝つ野球を目指していたのでは？」という疑問が起こるわけです。こういうブログとかなら、理想と現実とのギャップに対して、いくらでも嘆く事は構わないと思うのですが、公の人が公の前で、理想と現実とのギャップを嘆くというのは、ちょっと不満に感じますね。小技が必要と思うんだったら、もっとＯＰ戦序盤辺りから、実戦練習させとくべきでしたな。　ま～準備不足が招いた現実ですので、受け入れるしかないだろうと。ファンとしては、「バントが下手」という部分を受け入れて、今後このチームの野球を見て行くしかないと。　そのバントですが、技術的に気になったので、かつて「バントの名手」と言われた、現中日二軍監督の川相氏のバントを、ビデオで見てみたわけです。　この人のバントは、何と言うのか、「自分も生きよう」とは一切せずに、あくまで「走者を進める」という事に徹しているのだろうと。「二兎追う者は一兎も追えず」という言葉がありますが、川相氏のバントにピッタリの表現に思えましたね。　しっかりと腰を据えて、目線とバットを並行にしながら、来る球を待つ姿に「自己犠牲」というモノ全てを感じるというか、何かそんな感じがしました。　その後に、阪神の選手のバントを見てみたのですが、やっぱり違います。そりゃ～違うのは当たり前なんでしょうが、「自己犠牲」という、何かを犠牲する気持ちが無いというか、「自分も生きよう」という臭いがするわけです。動きながらバントをする人が多いので、目線さえも定まっていない様にも思えるわけです。　「高目のボールはフライになりやすいから、出来るだけ高目を目線から外して、転がせる範囲を限定しながら、腰を据えて待つ」　これは、バントに対しての基本的な概念を簡単に書いたものです。この基本的な部分に沿って、バントをしている選手を阪神の中で探すと、やはり関本以外思い浮かばないわけですね。そんな関本が失敗したので驚いたのですが、やはり桜井のスタートが悪かったみたいです。　一方の、浅井のバントミスのシーンですが、下から上にバット上げてましたから、そりゃ～フライになるだろうと。「何かを待つ」という姿勢が感じられず、「来た」と思ったから、思わずバットを出した感じがしたので、「バント慣れしていないのかな？」とさえ思うわけですね。　一つの失敗で、全てを否定する気は毛頭ありませんが、意志と姿勢が足りない様に思えてなりませんでした。川相氏の後に見たせいもあるかもしれませんがね。　というわけで、試合の終盤で「バント」というシーンは、関本を限定して起用した方が良いと思います。「代打の切り札」ならぬ「バントの切り札」的扱いをして良いと。　　バントミスのシーンを見返していると、「もしかして、速い球に対してのバントに慣れていないのではないか？」という疑問も生まれてくるわけです。　緩い球をバントする練習などは、さすがに試合前に行っているはずです。バント練習はしているはずなのですが、それでも失敗してしまうという事は、バントミスしたシーンを徹底的に分析する必要性を感じます。ミスした時の球種や球速など調べ上げて、共通項などの「原因」を探してほしいと。　もし、「速い球へのバントに問題がある」と見つかれば、１５０キロのマシーン相手にバント練習させるなどの、工夫も出来るわけですからね。　兎に角、問題を見つける事が先決だと思うわけです。問題を見つけようともせずに、同じ様にバントさせて失敗が続くなど、負のループに陥らない様にするためにも。　～追記～　４日に新外人選手として見込まれている、スタンドリッジが来日したみたいですね。期待するのは期待しますが、心わき踊る期待感は無いですね。車が故障した時に、少し部品を買い替えるぐらいの期待感とでも言いましょうか。　新車を買い替え、納車日の時のような、心わき踊る期待感を感じさせるニュースは、こちらの方です。　　　　　「適応能力抜群！ドラ４秋山５回１失点」　新人の二神や藤原が故障し、白仁田や蕭がどこに行ったかも何をしているのかも分からない中で、こういう新しい力が芽吹こうとしているニュースを聞くと、何か知らないが嬉しくなりますね。　見る限り、体は出来上がっている感じがするので、「楽天のマー君みたいな一軍で英才教育をしても良いのでは？」とも思うのですがね。　「育成しよう」と感じさせるなら、「１０敗したって良い」と。いや「１０敗ぐらいさせてみようよ」とさえ思うと。　兎に角、楽しみな素材なので、早いうちに一軍で見たいですね。二軍慣れしてしまう事だけには、注意して欲しいものです。　最後に、巨人の木村コーチの容態が悪化しているみたいですが、一日も早く元気になる事を、切に祈っています。